「顔・表情の現在」展(企画:浜本隆司)2022年7月23日〜8月7日

〜表れる情〜
アーティストの皆さんに『顔』を描いていただき、それを相当数並べることで、現代人の顔の表現はどんなもので、その心理はいかなるものか、今の時代心理を探ってみよう、という主旨で展覧会を企画しました。(浜本隆司)

参加アーティスト
亜鶴、奥田麻里子、長田尭之、久下典子、彩音 色、佐藤萌子、菅原奈津、中澤てるゆき、中谷徹、橋本修一、浜本隆司、魔可多宮ナツ、モリン児、百合野美沙子、Vallo Riberto


アンドレイ ヴェルホフツェフ展「〜魂〜」2022年6月25日〜7月10日

「Full Love」(F50号・キャンバスに油彩)は、この展覧会を象徴しています。
作者と妻の個人的な歴史を描いているとともに、近いが遠い、遠いが近い、人々の関係を表しています。右の人物は作者(ロシア人)、左は作者の妻(日本人)です。私たちは、結婚前はロシアと日本の遠距離恋愛で、手紙や電話やメールなどでやりとりしていました。
今はスマホ一つで世界中の人々とつながれます。一方、多くの人が、近くにいても、お互いがスマホに夢中になって、目線や言葉すら交わさない現実も存在します。
ロシアとウクライナの戦争のため、人々はロシアやロシア人を排除、嫌悪する現実もあります。しかし、この度無事、個展を開催させていただくことになりました。
私の友人の姫路に住むウクライナ人の女性の母親の家(ウクライナ)には、ロシア軍によって爆弾が落とされました。しかし、彼女は以前通り、私たち家族と交流をしてくれます。なぜなら、悪いのは戦争だからです。彼女の母親が無事戦争を生きのびれますように、また、この戦争が一刻も早く終わることを心より願っています。
ロシアに住むロシア人の友達も、物価高騰の被害を受けたり、言論の自由を奪われたり、仲の良かった友人と戦争に対する意見の相違のため仲違いしてしまった、知り合いが徴兵されてしまった、など、戦争のために以前と同じ生活ができなくなっています。
コロナ禍や戦争の中、この作品の題名、「Full Love」のように、世界が愛であふれることを願い、アートが少しでも人々の心に希望や喜び、優しさを与えることができたら、とても嬉しく思います。
最後になりましたが、この度個展を開催させていただくことになりましたコンテンポラリーアートギャラリーZoneの中谷さん、いつも展覧会に来て下さる皆様、近くからも遠くからも応援してくださる皆様、広報してくださる新聞社の皆様、いつもお世話になっているギャラリーの皆様に、心より感謝をいたします。                         
(アンドレイ ヴェルホフツェフ 2022年6月20日)


「風の黙示録」田中佐弥、田中広幸 2022年5月21日〜6月5日

TANAKA Saya and TANAKA Hiroyuki’s Duo Exhibition

 18世紀の啓蒙思想、19世紀の産業革命から始まった制度、思想、価値観など近代的なるものが21世紀20年代の今、否応なく揺らいでいる。気候崩壊、環境崩壊、戦争、そして社会に構造化された暴力・・・・・・ここにいたる歴史の帰結として、近代を象徴するあらゆるものが審判にさらされているのではないだろうか? ここから何が終わり、何が掬い出され、そして何が創造されるのか?
 自身の手許にたまさか引き寄せられたモノたちを集積し、占術として読み解く田中佐弥さんの今回のテーマは248年で太陽を一周する冥王星――破壊と再生を司る惑星――。
 片や田中広幸さんは1930年代〜1980年代に出版された思想書・歴史書の、文字や文字列を線香で焦がしたり、糸で縫いつぶしたりしながら言葉と意味との関係を宙づりにする。
 二人の創造的営為からは、思考、概念、直感、判断すること、切り分けること、知的活動、文化と思想、神話、宗教、黙想、予示すること、意思疎通や伝達の手段でありつつ武器であり祈りでもある言葉の存在・・・・・・さまざまなキーワードが浮かび上がる。
 そして空間に漂う茫漠たる領域に、私たちの意識や無意識がいざなわれるにちがいない。あるいは近い過去へ、あるいは遠い過去へと。不確かな今と、不確かな未来をみつめるよすがとして。
京谷裕彰(詩人・批評家)


「モリン児展」2022年4月23日〜5月8日

Morinji Solo Exhibition 2022

What is morinji? ∞ This is morinji!
“立体をコラージュ”して独自の作品を生み出すモリン児
その幻想的かつグロデスクな世界観…これは何だ?これは…モリン児だ!
異空間を盛り上げる作品たちに刮目せよ


「グループ展PRISM 2022(vol.13)」2022年3月20日〜4月3日

Group Show PRISM 2022

「グループ展PRISM」では、虹のスペクトラムにちなみ7名の年代、経験、作風が異なるアーティストを紹介します。
Zoneがプリズムとなり7名のアーティストの個性を輝かせます。

参加アーティスト:岡本光博、久下典子、栗本夏樹、菅原奈津、森村誠、森山佐紀、山本修司


Zoneテーマ展「開運現代アート 2021」2021年12月18日〜26日

Zone Theme Exhibition, "Contemporary Art for Better Fortune 2021"

参加アーティスト:浅山美由紀、小泉光子、田中佐弥、橋本修一+橋本あやめ、浜本隆司、魔可多宮ナツ、麻留也

開運アートで来る年の運気をアップしよう!
創造に携わる人々は、その過程で、ある瞬間、精神が高まり、エクスタシー状態に陥ることがある。天との会話を試みているのかもしれない。
アーティストは天から受けた宣託を作品として具現し、Zoneに展示する。その空間はパワースポットに変わる。
観客は、そこで一条の光を見出す。
運気を高め、運気を引き寄せることができるのだ。そんな開運ギャラリーが12月末にオープンする。
この時期、Zoneを訪れると、無病息災、護身除難、健康長寿、万年長寿、一家団欒、一家和楽、家内安全、家庭円満、夫婦円満、家運隆盛、子孫繁栄、恋愛成就、立身出世、金運向上、招福開運、商売繁盛、所願成就、開眼成就、運気向上、などのご利益があると言われている。


吉田泰昌クレパス画展「愛おしいものたち」2021年10月16日〜11月3日

Yasumasa Yoshida Solo Exhibition

普段目にする自分自身が愛おしいと思えるものを素直にありのまま描いていきました。
 
私にとって絵を描くという行為は自己実現ですし癒しでもあります。大学卒業後、他人と接触をもたず引きこもっていた自分にとって唯一社会とつながれる方法でもありましたし絵を描く行為そのものが癒しでもありました。
絵の習得は独学になるとおもいます。ひたすら自分が良いと思える絵を一枚一枚、ボードにオイルパステルで描いていきました。
作品制作のテーマとしては「日常の一コマ」に着目し、ありふれた日常使いのものや身近な動植物を大胆な構図、鮮やかな色彩やタッチによりアート作品へと昇華させていきます。
(吉田泰昌)


浜本隆司個展「グラン・ハピネスあるいはハッピー・ストライク」2021年9月18日〜10月3日

Takashi Hamamoto Solo Exhibition, " Grand Happiness or Happy Strike”

来たるべきハレの日のために願をかけたり、祈ってみたり、賭けてみたりして、ありったけの気持ちでその日を待ちわびる。(浜本隆司)


中本具幸個展「solution」2021年7月17日〜8月1日

Tomoyuki Nakamoto Solo Exhibition, “Solution”

光の反射などの自然現象、様々なものを素材とし、ライティング、プロジェクターを使ったインスタレーション作品を制作しています。本展では、水と油を使い、分離の途中過程を映像作品にしている「solution」を展示いたします。(中本具幸)


寺島みどり個展「Traveling Dreams」2021年6月19日〜7月4日

Midori Terashima Solo Exhibition, “Traveling Dreams”

何かを思い出すとき、心はいつも旅をしている。あこがれや好奇心だけでなく、心はいつも旅をして希望をつむぎだしている。(寺島みどり)

<寺島みどり MIDORI TERASHIMA>
風景、あるいは自身を取巻く環境といった主題を、動きのある筆致で構成する抽象的な表現で展開する。
1972年京都府京都市生まれ。
京都市立芸術大学において油彩画と現代美術を学ぶ。
1998年同大学院美術研究科修了。
現在、大阪教育大学教美術表現コース准教授。


入江陽子展「Where do we go ?」2021年5月22日〜6月6日

Yoko Irie Solo Exhibition, “Where do we go?”

行き場のないものたちの思いを表しました。(入江陽子)


小泉光子展「形骸」2021年4月17日〜5月5日

Mitsuko Koizumi Solo Exhibition, “Skeleton”

夢をみました。
展覧会のタイトルは「形骸」だと夢の中で知らされました。
思えば、私は、最初から確固たるものを造ってはきませんでした。
何かがなくなり形骸が残るのではなく、形骸を、空虚を造りたかったのです。
(小泉光子)

香りによるコラボレーション:クリエイター 伊地知夏生による調香「形骸」


「グループ展PRISM 2021(vol.12)」2021年3月21日〜4月4日

Group Show PRISM 2021

「グループ展PRISM」では、虹のスペクトラムにちなみ7名の年代、経験、作風が異なるアーティストを紹介します。
Zoneがプリズムとなり7名のアーティストの個性を輝かせます。

参加アーティスト
角谷功次、ZUVALANGA(ズワランガ)、田中佐弥、田中広幸、旗谷吉員、モリン児、吉田泰昌


レスリー・ニモア個展「この世界のB面から」2020年12月5日〜9 日/12月15日〜27日

Leslie Nemour Solo Exhibition, “The Flip Side”

「この世界のB面から」と題された油彩画15点は、映画のシーンなどから相互に全く無関係のイメージをコラージュすることで、人々の生き方や社会通念、現実社会の背後に隠れた物語を描き出しています。
このシリーズは、新型コロナウイルスの世界的な大流行で外出を控えている期間に、構想を練り制作したものです。コロナ以前に語られてきた、社会正義や社会不安、地球環境保全などの論点を、現在の問題と重ね合わせて再検討しています。
「この世界のB面から」には、映画や絵画の構成や物語性への私の興味が反映されています。映画が制作された時代や作品傾向が、私が生きてきた時代の背景を知るバロメーターになっているからです。
このシリーズで使われている映画のシーンは、多岐にわたっていますが、そのすべては、まぎれもなく今起こっていることであり、私自身の個人的な問題でもあります。さらに、そのイメージに内在している問題が深刻にも拘らず、表面的には画面上で、陽気にはしゃいでいるように描き、フィクションとノンフィクションの狭間を曖昧にしているのです。
(レスリー・ニモア)


百合野 美沙子 個展「境界線を薄くする」2020年9月20日〜10月4日

Misako Yurino Solo Exhibition

他者を想像することの必要性を感じています。
人と人とは本当によく違っているということ。そして、自らと違う人を、認め、理解し、共生するのは、意外にも困難になってきているのではないか?

人と同じものを見ても、実は私たち一人ひとりは、全く違う世界として見えたものを受け止めている。
こう見えるのが正解だ。こう見えなくてはいけない。こう見えないのはおかしい。そんな風に、境界線を人から引かれるのも、自分で引くのもやめにしよう。
境界線を薄くすることと、線の向こうを想像することが必要なのではないでしょうか。
(百合野美沙子)


“DISCONNECT TO RECONNECT” EIICHI KAWABE × TOMOE IMAI 2020年7月4日〜15日

“DISCONNECT TO RECONNECT” 
外の世界とはなれてしまった私たちは、自らの内面と向き合うことになった
そして、そこには心地よい静けさと安らぎがあった

EIICHI KAWABE × TOMOE IMAI
2018年より共作で作品を発表。
神聖幾何学からえたインスピレーションを光と空間で表現します。


橋本修一のデジタル絵図「箕面ドリーム '20」2020年6 月 6日〜10日/ 6 月20日〜24日

コンテンポラリーアートギャラリーZoneが2009年からプロデュースしている箕面滝道でのアートイベントの実行委員に長年携わり、そのデザインワークや作品展示の為に多くの箕面風景を描いてきた。
浮世絵師の様に私の好きな箕面の風景を描きたいと思った。江戸時代の印刷手段が木版なら、現在はデジタルプリントだと考え、コンピューターグラフィクスで制作した。その事が少年期から慣れ親しんだ箕面の地や山々、そして役行者をはじめ、その地に眠る歴史や伝承とより深く関わり、日々の新たな楽しみを得る機会になった。
今回の展示では2017年の大江戸温泉物語 箕面温泉スパーガーデン施設内で展示した「箕面滝道百景」を中心に、この秋開催される「箕面の森アートウォーク2020」のコンセプトイメージの為に制作した新作「新攝津名所デジタル絵図〜 箕面」を展示する。江戸後期に描かれた「攝津名所圖會」の図を元に新たに描き起こした。
また、これまで描いた箕面絵図の主な作品をまとめた、作品集「MINOH DREAM」も完成し販売。
これまでも私の仕事や作品制作に、多くのアイデアやインスピレーションを与えてくれた箕面。疫病により人々の意識が変貌する今、「箕面の森アートウォーク2020」が新しいアートイベントのあり方を模索する始まりになる事を期待する。(橋本修一)

橋本修一 <グラフィックデザイナー 1951年生> 1970年グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタート。1998年頃から写真、クラフト等と旅、散歩を融合させた創作活動を始める 最近はアートや能楽関 係のデザインを手がけ、クリエーターとアーティストの境界を行き来しながら制作活動を展開。箕面の森アートウォークの実行委員に携わり、デザイン制作をはじめ、自らの作品も箕面スパーガーデン、橋本亭に展示するなど活躍。最近の個展は「女神出現」トライアングルギャラリー(2019)、日本庭園ギャラリー/サンディエゴ (2017)、ギャラリーBegin/京都(2016)、等。


「グループ展PRISM 2020」2020年3月28日〜4月12日

Group Show PRISM 2020 
Curated by Toru Nakatani, Masayo Nakatani, and Vallo Riberto

参加アーティスト:荒木晋太郎、アンドレイ ヴェルホフツェフ、黒沢理菜、中村えい子、浜本隆司、松山 淳、グリセルダ ロサス

毎年恒例のグループ展プリズムは、今春も、わずか20平米のギャラリーの空間に、人種、年齢、性別、国籍、経験、表現方法などが異なる7名のアーティストを招待して、7色の大きな虹を架ける。
今回は、箕面の森アートウォークの開催年にも当たるので、箕面大滝の竜の伝説とプリズム(虹)についての話。瀧安寺に伝わる絵巻物 「箕面寺秘密縁起」 の中に、箕面大滝に竜が棲んでいたとある。竜はもともと紀元前5000年頃の中国で創られた想像上の動物であるが、日本では、紀元一世紀頃の弥生時代の遺跡から竜の図柄を持った壺が出土している。古代中国では、竜は、伝統的に、特に水、降雨、台風、洪水を制御する、縁起の良い力を象徴している。虹は、天かける竜と見なされており、竜と共に、水の神の象徴である。
「虹」の字は「工」の形が、天と地を結ぶ形なので、「天と地を結ぶへび」という意味もあるらしい。ちなみに、中国では、蛇は、「虫」の仲間と考えられていたために、「虹」に「虫」偏が付くのだそうだ。虹は天と地を結ぶ虫(蛇)で、竜神という事になる。
Zoneのスペースに架かる虹は、アーティストだけでなく、訪れる人たちにも夢や希望、幸運をもたらす。ギャラリー空間を飛翔する竜神をぜひご高覧頂きたい。今秋には天と地を結ぶもっと大きな虹が箕面山にかかり、竜神が天空を翔け巡る。


「絡まり 合う」中村えい子、西尾苑恵、三又尚美 によるインスタレーション展 2019年11月24日〜12月15日

素材の異なる三人の作品が一つの空間で出会い、繋がり、絡まり合う。
静と動、光と影、繊細と大胆、それらが互いに映し合いながら、新しい生命体のように成長していく。
その様を、ぜひ目撃してほしい。

■中村えい子
・藤川学園(現・京都造形芸術大学の前々身)でテキスタイルを学ぶ
・1979年より本格的に織りを始める
・1985年 初個展
・1994〜2000年 嶋屋画廊(京都)毎年個展開催
・2010年より京都、名古屋、滋賀、岡山各地で個展開催 グループ展多数参加
・その他 舞台美術、店舗ディスプレーなども担当

■西尾苑恵
・能登島ガラス工房にて、ガラスを 学ぶ
・2019「宙(そら)生命の循環」3人展 コンテンポラリーアートギャラリーZone企画(大阪)
・2019「弁財天」展(グループ展) コンテンポラリーアートギャラリーZone企画(大阪)

■三又尚美
2015年、ダンボール造形での初個展。2016年東京初個展。
2018年のニューヨークでのグループ展では出展作品完売の成功をおさめた。
<個展>
・2018年 art lab Melt Meri「Spouting Lost−解け逝く噴流―」東京
・2017年 コンテンポラリーアートギャラリーZone 「三又尚美展」大阪
・2016年 Shonandai MY Gallery「三又尚美展」東京
・2015年 Art Space アテナルミエール「楔−The past can touch me not−」愛媛
<グループ展>
・2019年 PIAS GALLERY「gallerism2019 in 中津」大阪
・2018年 GALLERY Live-Art (performance)「虚蝕夜」愛媛
・2018年 Art Space アテナルミエール「5-Cinq-group show」愛媛
・2018年 ギャラリー白樺「カナリア展〜イ彩ロ葉ハ〜」鹿児島
・2018年 St. Joseph’s College Gallery「Metamorphoses 2018」New York


長野久人個展「道具としての自然」2019年10月19日〜30日

五虫/倮のシリーズは、1995年から始まり現在に至っています。五虫は生物の事。倮は人間の事。排他的だと思っていた私は、生き物と人間に興味のある初老の倮虫なのだ。(長野久人)

<長野久人経歴>
1953年北海道生まれ 
1986年京都市立芸術大学大学院修了
2005年北海道立函館美術館個展
  
2014年コンテンポラリーアートギャラリーZone 個展
2018年MU東心斎橋画廊個展(大阪)
2019年俳句×美術 伊賀上野2019(伊賀市)
2019 長野久人&アンドレイ・ヴェルホフツェ展 Lands End ( 姫路)


「弁財天」展 2019年9月14日〜29日 コンテンポラリーアートギャラリーZone

参加アーティスト:河辺栄一×今井友恵、小林陽介、笹埜能史、中村えい子、西尾苑恵、野山あるき、橋本修一、松山淳、三又尚美

 箕面山 瀧安寺は、平成30年9月4日に通過した台風21号の被害で堂宇が大きく破損し、現在復旧に向けて全力をあげて取組んでおられます。瑞雲橋から鳳凰閣に至る典雅な風景も一変してしまいました。この10年間、箕面山で数々のアートイベントを開催してきたコンテンポラリーアートギャラリーZoneでは、瀧安寺のご本尊が弁財天であることに因み、復興を祈願して、ここに「弁財天」展を企画しました。
Zoneは、2011年から隔年にアートイベント、「箕面の森アートウォーク」を開催してきましたので、少なからず瀧安寺にはご縁があります。これまで、阪急箕面駅から大瀧に至る滝道に沿って美術作品の展示、並びにワークショップ、パフォーマンスを行ってまいりました。今年はその開催年にあたりますが、昨年の台風被害により箕面山や寺院が甚大な被害を被ったので(詳細は瀧安寺の公式ホームページ「台風被害からの復旧へ向けて」をご覧ください)イベント開催を断念することにいたしました。
瀧安寺(箕面寺)が、ご本尊として弁財天を祀っておられるのは、658年役行者が大瀧のもとで苦行を重ね弁財天の助法を受けて悟りを開いたからだそうです。件の弁財天は、日本四弁財天の一つで、日本最初にして最古であると伝えられています。一般に弁財天は、七福神中の一柱で智慧と叡智と学問と、文芸、音楽、芸術を司る至高の女神として広く信仰されています。我々ギャラリストやアーティストにとっては、守護神のような存在でもあります。
過去4回の「箕面の森アートウォーク」では他に類を見ない素晴らしい作品を展示することができました。これは、取りも直さず芸術の神である弁財天のご加護のおかげではないかと考えます。報恩として迅速な災害復興を祈念し、「弁財天」展を開催いたします。


「弁財天」展 2019年9月14日〜29日 トライアングルギャラリー

参加アーティスト:伊佐地恵子、角谷功次、小泉光子、神野喜雄、寺島みどり、仲摩洋一、西尾苑恵、橋本あやめ、魔可多宮ナツ、行千草、百合野美沙子、Co.maruya


中谷徹+橋本修一 コラボ展「宙(そら)・生命の循環」―橋本修一マジック(CG)による中谷徹作品の変様― 2019年8月24日〜9月1日

 今回図らずも、橋本修一氏とのコラボ展を開くことになった。10年ぶりの展覧会になる。その間、思うところがあって、作品を制作していないので、正直戸惑っている。おそらく今回出品する作品は、35年から20年ほど前の小品だ。それを今、出品するのは大変おこがましい気がする。それも、ほとんどの作品は「生命の循環」をテーマに、立体作品の素材として制作したものである。 橋本修一氏とのコラボでアップデートされ、新しく蘇った姿に出合えるのが楽しみになった。時代の流れに大きく順行し未来へタイムスリップした作品の立会人でいられることは、この展覧会を催すささやかな喜びになるだろう。橋本マジックで私の感性が覚醒し再び制作への意欲を掻き立ててくれることをひそかに願っている。(中谷徹)

 作品がアーティストの束縛から解き放されたとき何を語るのだろうか?数十年前に制作された中谷徹の作品を目にしたとき、そんな誘惑にかられた。常に変化し続けるアーティストと制作された時代の中に止まっている作品。 作者と作品は移り行く時間の中でどのように対峙しているのだろうか?当事者同士しかわからない関係に興味はつきない。コンピューターグラフィックス、ライティング、マッピング、イルミネーション等、現在のアートは光と密接に関係していると思う。「宙・生命の循環」をテーマにした中谷徹の作品にCGで光を与えてみた。作者と作品の間に割って入った「おせっかい」な行為をお許し頂いた中谷徹氏に感謝。そして、一人歩きを始めた作品たちの成長(?)した姿をご覧頂ければなによりです。(橋本修一)


魔可多宮ナツ 個展「言葉パニック」2019年5月19日〜6月3日

言葉を紡ぎだす方法は本で覚えました。
社会生活が下手くそで、言葉のパニックに陥ることがあります。
絵を描くことによって、パニックから身を守っているのだと思います。
(魔可多宮ナツ)

魔可多宮ナツ(Maca Natsu) 
近年の展覧会
2018 「グループ展 PRISM 2018」コンテンポラリーアートギャラリーZone/大阪
2018 個展「妄想ファクトリー」Galeria Punto/兵庫
2018 個展「生存カテゴリー」コンテンポラリーアートギャラリーZone/大阪
2018 「お歳暮」ART HOUSE/大阪
2019 「DOTS 2019」Galeria Punto/兵庫
2012〜2019 「第2回〜第9回クロマニンゲン展」鹿児島市立美術館


「グループ展PRISM 2019 Vol.10」2019年3月30日〜4月14日

参加アーティスト(名字50音順):小野サボコ、志村陽子、ブライアン タッカー(Brian Tucker)、寺島みどり、キャズミア マシュランカ(Kazmier Maslanka)、南野馨、行千草

毎年、この時期になると気が焦る。Zone年初の展覧会、グループ展PRISMにまつわるエッセイを自分自身に課しているからだ。
展覧会の趣旨は、ギャラリー空間をプリズムに見立て、出品アーティスト7名の個性を分光し、より際立たせることにある。つまり、ギャラリー空間に7色の虹を架けようとする試みである。よって、文章を考える時いつも「7」という数字がキーワードになる。
今年で10回目になるが、そうそうネタが転がっている訳でもない。先ずは、自分の足元からと思い、つい最近上梓した「箕面の森アートウォーク2017」の作品集を手に取る。発刊までに一年余りを要したこの本には、とくに思い入れが深い。自画自賛ながらよく出来ている。しばらくページを繰り進めるうちに、実行委員の面々の写真が目に飛び込んできた。な、なんと7名いるではないか。2017年のアートウォークでは7名の実行委員が一つになり、悪天候にもかかわらず、箕面の山に大きな虹を架けたのだ。感謝。
どうやら「7」という数字は、Zoneに福をもたらすようだ。今年も、わずか16平米のギャラリーの空間に人種、年齢、性別、国籍、経験、メディアなどが異なるアーティストが、7色の大きな虹を架ける。アーティストだけでなく、訪れる人たちにも夢や希望、幸運をもたらすことができればと、期待を膨らませている。ひょっとしたら、Zoneはパワースポットかも。
コンテンポラリーアートギャラリーZone代表 中谷 徹


「仲摩 洋一展 − r i c e fi e l d –」2018年11月24〜12月11日

水田、桜井市場、そしてZoneへ…
(水田を題材にギャラリーの壁面全体を覆い尽くす絵画空間を展開)

私はこれまで植物や花、水面や木漏れ日など自然の事象を絵画表現のテーマとして描いてきました。今回は水田を題材にギャラリーの壁面全体を覆い尽くす絵画空間を展開します。人間が穀物を栽培するために作った田にはたくさんの生物が生息しています。その歴史は古く、日本では弥生時代に始まったそうです。私が生まれ育った京都の実家の近くにも田圃があり、幼いころはカブトエビなどの小動物を捕まえて遊んだ記憶があります。
一方でギャラリーもまた人が生きるために必要な表現活動を発信するための人為的な装置です。昭和32年に創業したという昭和の面影を残す桜井市場の中にある風変わりな現代美術画廊「Zone」での個展も今回で3回目。今回の展示を通して新しい発見や気付きがあることを期待しています。
(仲摩洋一)

略歴
2002 年、京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業
京都、大阪の現代美術画廊を中心に平面作品による発表を展開。
京展2014 入選、Young Creators Award 2015松谷武判審査員賞・坂上義太郎審査員賞
葛城発信アートFAIR2017 作家部門優秀賞
gallerism 2018 in 中津(コンテンポラリーアートギャラリー Zone)
第45 回現代美術- 茨木2018 展「ナリユクスガタ」特集作家


百合野美沙子 個展「奇行の理由」2018年9月8〜24日

YURINO, Misako Solo Exhibition, ”Reason for Eccentricity”

私は自分の心の中の光景を絵に描いています。その光景は、自分の中に溜め込み続けた記憶に影響を受けて現れます。幼少か、もっと以前、私が私ではない何かだった頃の記憶か。
最近は、仕事柄、12歳から15歳までの生徒と非常に多大な時間を共有します。子どもから大人になりゆく彼らの中には、純粋であるからなのか、不条理で非論理的な考えが確実に存在し、それを行動に起こしたり、知らずに言葉にしたりしています。大人から見たそれらは、一見でたらめに見えますが、それは確かに現実であり、より生に近い原始的な何かなのです。生徒たちから見聞きした行動や言葉を頼りに、自分の中に浮かび上がる光景を描きます。
(百合野美沙子)


魔可多宮ナツ個展 「生存カテゴリー」2018年6月30日〜7月17日

Maca Matsu Solo Exhibition “Survival Category”

「生存カテゴリー」
魔可が生きて行ける、生存出来るカテゴリーという意味です。
カテゴリーに縛られたくない、でも縛られている…
自分のカテゴリーの中でないと、生きて行けないし、生存出来ないのです。
生存カテゴリーの中の世界で、魔可は宇宙人であったり、幻であったり、妄想であったりして生きている。(魔可多宮ナツ)

魔可多宮ナツ(Maca Natsu)
2010 「涙が絡みあう時 宇宙と異型2人展」 Studio Piece Dance 大阪
2012・2013 「夏色の目眩展」 art labo Noct 東京
2012〜2018 「第2回〜第8回クロマニンゲン展」 鹿児島市立美術館
2017 「世界民族祭アートエキシビジョン」 紀美野町文化センター 和歌山
2018 「グループ展 PRISM 2018」 コンテンポラリーアートギャラリーZone 大阪
2018 「妄想ファクトリー」 Galeria Punto 兵庫


「グループ展 PRISM 2018 (vol. 9)」20018年3月31日〜4月15日

Group Exhibition, “PRISM 2018”
参加アーティスト:一色智登世、渋谷信之、中島順子、中屋敷智生、早崎雅巳、魔可多宮ナツ、ディーン ラモス

英語にrainbow chaser という言葉がある。一般的に理想を実現するために努力している人のことを指す。一言で「夢追い人」とも訳されている。アーティストもまたrainbow chaserではないだろうか。自ら理想の美術の在り方を求めて日々切磋琢磨している。グループ展PRISMでは、例年7人のアーティストを迎えている。「プリズム」であるZoneの空間でそれぞれのアーティストの在り方を分光し大きな虹を架けるのだ。虹の根元に理想の美術を見出すことを願って。


「中島一平 Live drawing ここからの交信」2017年11月19日〜12月3日

アーティスト ステートメント
なぜこの場所で絵を描きたくなったのだろう?この場所には失われていった様々な記憶があるからだろうか、あるいは私の作品が必要としている何かの要素がありそうだからだろうか、、、それを確かめたく、ライブ・ドローイングをさせていだだくことになった。アトリエでの作品とはまた異なる絵ができることだろう。絵画制作は、細心の注意を払いながらも大いなる未知数の中に置いておきたいと思っている。失敗してしまうかもわからない。でもその現場から何か新しい力がもらえれば嬉しい。

中島一平 (Nakajima Ippey)
1980年代から色彩的な抽象絵画の可能性を探求する制作活動を展開。第2回吉原治良賞展でグランプリを始め、日本国際美術展で兵庫県立美術館賞などを受賞。大阪、京都、神戸、東京などで個展を開催の他、韓国、フランス、アメリカなど海外でも作品を発表。


現行ログ/ [1] [2] [3]
キーワードスペースで区切って複数指定可能 OR  AND
[TOP]
shiromuku(u2)DIARY version 2.61