EXHIBITIONS

2014年11月15日(土)〜27日(木)
岡村ヒロシ展「労働からみえるもの」
Hiroshi Okamura Exhibition

「人」を見つめるとき、普段私たちは人を「自然物」としてはあまり捉えません。人は必ず何らかの「労働」に携わっています。その労働との関わりが深みを増すと、まるで山中森深くに生息する美しい野生の景色にも似た輝きを放ちます。私は、人の人たる美しさの一片をその方へ捧げたいです。

 

現在の制作では、「人」の一断片「労働」に焦点を置き、取材時の状況全てがあって撮影できた一枚の「画像」と「スキャン画像」。それを一つの「結果」であり「全体」とする枠組みとして制作に関わることを専らとしています。

 

労働。とりわけ「働く人」の何気ない普段の作業。しかもその一瞬の技能の出来事には、あまりにも膨大な事柄が営々と続いてきて今があってこれからも続く。人が人たり得る営みに触れると自ずと心の中で頭を垂れる私なのですが、モデルになって頂ける方との出会い。承諾。取材。制作。…と、「縁」がなければ一切成り立たないことは確かな事です。

そこに重要な事柄を感じて制作しています。しかしこれら全て後付けで感じている事柄でもあります。

出発点はいつも、その方の仕事をされている姿の中に全てがあり、自然と同じく絶妙な連関性を完結させている一瞬の「全体感」を何らかの形に留めておかなければ…という想いです。

 

(岡村ヒロシ)

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